廿日市市をもっと楽しむための総合情報マガジン
この記事では、広島県廿日市市のご当地グルメについて紹介していきます。
広島県全体の名物というものもあれば、廿日市市ならではのものもあるので、これから廿日市市への観光を考えている人はぜひご覧ください。
なお廿日市市の観光地について調べたい方は、観光情報がまとめられた以下のようなホームページを参考にしてみてください。
「廿日市」は「はつかいち」と読みます。「廿」という字は常用漢字ではないので知らないと読めない可能性があるので紹介しておきました。
この「廿」は数字の二十を伝える際に誤記や誤読が発生しないように書き換えたもので、「一」を「壱」、「十」を「拾」と表記するのと同じです。
また十日市、四日市という地名を聞いたことがある人もいると思いますが、これらの由来は同じで、その場所では市が行われていて、その市が毎月何日に行われるかにちなんで地名が付けられました。
なお廿日市市は広島市の西隣にありますが、広島市内の佐伯区にも五日市という場所があります。
廿日市は、市内の観光名所である厳島神社で行われる例祭の最終日が20日であることからそう名付けられました。
そんな廿日市市は、前述した厳島神社や神社のある厳島(別名・宮島)が有名ですが、平成に入ってから4つの町村が合併したことによって横浜市や北九州市と同じくらいの総面積を持つ大きな市となりました。
そのため宮島以外にもたくさんの観光地や景勝地、またマリンスポーツ、ウィンタースポーツができるエリアもあり、様々な楽しみ方ができる市となっています。
また広島市の隣であるため、旅行をする際の交通の便も良い場所です。広島駅から廿日市駅まではJR山陽本線で20分弱、フェリー乗り場の最寄りとなる宮島口駅までは25分程となっています。
広島市内からはJRで向かった方が早いですが、路面電車と通常の鉄道両方の特徴を持つ貴重な広島電鉄宮島線でも宮島口まで行くことができます。
廿日市市内の観光地は主に宮島に集中していますが、日本三景である大鳥居の景色が荘厳な厳島神社、中国地方有数の水族館「みやじマリン宮島水族館」、天然記念物として指定されている弥山(みせん)原始林の麓に位置する紅葉谷公園、弥山山頂へ向かう宮島ロープウェー等、バラエティに富んでいます。
なお宮島には野生の鹿が生息していることも有名です。事故等を防ぐために奈良のようにシカ煎餅をあげて戯れるということは禁止されていますが、野生の動物を見られる貴重な機会となることでしょう。
また有名なものとして杓子や現代の形のけん玉がありますが、これは木材産業が盛んであることに関係しています。
杓子、けん玉の廿日市市の関係や歴史について詳しく知りたい人は以下のリンクをご参照ください。
広島全体のグルメと言えば広島風お好み焼き、牡蠣、シャコといった瀬戸内海の海の幸、レモン、広島菜等が有名どころではないでしょうか。
また2000年に入ってからは汁なし坦々麺も広島のグルメと言われることが多くなっており、2000年頃、2010年頃と2022年現在までに2度のブームが起きています。近年は広島市中区にある「くにまつ」をはじめとし、それぞれに特徴のある汁なし坦々麺の店が広島の各地に出店されています。
広島県内各地のご当地グルメとしては、尾道の尾道ラーメンや、三原市の八天堂のクリームパン、安芸高田市の夜叉うどん、東広島市の日本酒等が全国的に有名です。
そして今回取り上げている廿日市市にも様々なご当地グルメがありますが、特におすすめな4つを紹介します。
宮島は江戸時代から良質な穴子が取れる場所として有名であることもあり、うな重のようにご飯の上に穴子が乗せられている穴子めしが有名となりました。
ただ、うな重の場合は白米にタレを染み込ませたウナギを乗せますが、穴子めしは、ご飯自体を穴子の頭や骨、また昆布等をあわせて取ったダシと醤油で味付けしているという特徴があります。砂糖、醤油、みりん、日本酒等を使った甘辛いタレが穴子にかけられているという点はうな重に似ています。
穴子めし以外の食べ方もあり、白焼きや釜飯、また刺身やしゃぶしゃぶとして味わえることからも、宮島で食べられる穴子がいかに良質であるかがわかることでしょう。
漁師の料理である穴子どんぶりが発祥と言われていますが、明治時代にその穴子どんぶりを参考とした穴子めしを駅弁として販売されたことがきっかけとなって全国的に有名な穴子料理となりました。
現在では駅弁だけではなく穴子料理を専門とする店もたくさんあるので、宮島で穴子をゆっくり堪能することが可能です。
もみじ饅頭は広島の銘菓として有名ですが、その発祥は宮島です。宮島の紅葉谷公園には岩惣(いわそう)という創業160年以上の旅館がありますが、その旅館に茶菓子を納入していた和菓子職人が、紅葉の名所である紅葉谷公園にちなんでもみじの葉っぱの形をした菓子を発注しました。
それがきっかけとなって、昭和にかけて次々にもみじ饅頭を扱う店が増えていったと言われています。
元々は小麦粉・卵・砂糖・水飴で作った焼き生地の中にこし餡、粒餡、白餡等が入った純粋な和菓子でしたが、徐々にカスタードクリーム、クリームチーズ、チョコ等を中身に使ったものが登場し、焼き生地も抹茶を入れたもの、竹炭を入れたものとバリエーションが増えていきました。
そして宮島では「揚げもみじ」という食べ方も現れました。揚げもみじはその名の通り出来上がっているもみじ饅頭に衣をつけ、天ぷらのように揚げたものを竹串に差して食べ安くしているアイディア商品で、テレビでも取り上げられるようになりました。
和菓子であるもみじ饅頭を揚げるという発想が出た宮島では、川魚も揚げて食べることがあります。
廿日市市の中でも吉和と呼ばれるエリアは山間部であり標高が600m程となり、渓流ではヤマメやアユ、アマゴといった川魚が良く釣れるため釣り好きで賑わっています。
そんな廿日市市では、イワナやニジマスを塩焼きとして食べる他に、唐揚げにする方法も定番となっています。塩焼きの場合は苦味を感じることがありますが、唐揚げにすることで苦味が和らぐというメリットがあります。
海の幸だけではなく、山の幸として川魚も味わえるのが廿日市市の魅力とも言えます。
海のミルクとも言われるほど栄養価の高い牡蠣は、広島のグルメとして真っ先に挙げられることの多いものですが、廿日市市はその広島県の牡蠣の生産量のうち6分の1を占めています。
なお廿日市市では、地御前海域で養殖された「地御前かき」、大野瀬戸や宮島沖一円で養殖された「大野瀬戸かき海道」、宮島沖で養殖された「宮島かき」という3つのブランドが確立しています。
小粒でうま味の多い牡蠣、夏でも美味しく「夏がき」として知られる大粒の牡蠣と廿日市では特徴の異なった牡蠣が味わえるので、食べ比べてみてはいかがでしょうか。
広島の牡蠣の歴史については、以下リンクをご参照ください。
次に廿日市市のご当地グルメを味わえる店を紹介します。気になるグルメがありましたらぜひこれらの店をチェックしてみてください。
広島風は、先に生地を丸く広げてその上に様々な具を焼き上げるので、生地と具を混ぜないという点で大阪のお好み焼きと異なる特徴があります。また細目の麺を入れるのも大きな特徴です。
もちろん広島市内には「みっちゃん」や「八昌」「電光石火」といったたくさんの有名店がありますが、廿日市市内でも広島風お好み焼きを味わうことができます。そんな店の一つが「くらわんか」です。
立地がとても良く、厳島神社に続いていてたくさんの店で賑わう表参道商店街の中程、宮島郵便局の手前にあります。カウンター席も13席あるので一人でも気軽に立ち寄れる店です。
メニューはシンプルで「広島風くらわんか焼き」にもちやチーズ、エビ等どれがトッピングされるかによって値段が異なります。また牡蠣を入れたお好み焼きがある他、かきの鉄板焼きや牡蠣焼きのポン酢も味わえます。
名物の穴子めしの他、釜飯や牡蠣、宮島グルメのいいとこ取りをした懐石風料理も楽しめる店で、世界遺産の古民家を改装して営業されています。
宮島で昔から食べられている料理を普段通りに出すということをコンセプトとした食事処なので、気取らないで宮島の魅力を味わえることでしょう。
場所はフェリーのターミナルである宮島桟橋徒歩約10分、厳島神社入口から40m程のところにあります。江戸時代に建てられた町家であるため外観、内観ともに趣があり、建物自体を楽しむこともできます。
宮島内で牡蠣を食べたい時におすすめの表参道商店街沿いにある店です。フェリーのターミナルからも徒歩8分とアクセスしやすい場所にあります。
牡蠣料理の中でも焼き牡蠣発祥の店となっていて、最高級品質のブランド牡蠣を代々受け継がれてきた蒸し焼きの技術を使って焼き上げています。1948年創業の老舗として様々なメディアでも取り上げられ人気の店です。
焼き牡蠣発祥ではありますが、生牡蠣も食べることができる他、カキフライを味わえる定食や焼牡蠣、生牡蠣、かきフライ、かきめしと牡蠣三昧の定食、厳島神社をイメージした「いつくしま定食」等があります。
前述したように、穴子めしを初めて駅弁として販売し始めたお店が「うえの」です。とても有名な店であるため行列ができる風景は日常茶飯事です。あまり時間がない場合は、少し並んで弁当を購入するのも一つの方法です。
JR宮島口駅からフェリー乗り場に向かう途中の通りにあり、わかりやすいです。なお広島市内の三越にも店舗があります。明治34年創業の穴子めしの味は折り紙付きと言えるでしょう。
穴子めしの単品は小、上、特上とあり、月替わりのコース料理等のメニューも用意されています。
もみじ饅頭を衣であげた揚げもみじは商標登録されているので、あちこちで食べられるわけではありません。その揚げもみじを食べられるのが紅葉堂です。
紅葉堂は宮島内に2店舗あり、本店は表参道商店街沿い、厳島神社の少し手前に位置します。弐番屋は、表参道商店街の真ん中あたり、焼がきのはやしよりフェリー乗り場寄りにあります。
揚げたての揚げもみじが味わえる紅葉堂は、宮島グルメを求める観光客で賑わい常に行列ができている人気店となっています。もみじ饅頭自体は東京でも食べられますが、揚げもみじはなかなか味わえないので宮島を訪れた際は少し我慢して行列に並んでサクサクの揚げもみじを食べてみるのも良いのではないでしょうか。
今回紹介した各店の公式ページへのリンクを以下に貼っておきます。
広島風お好み焼きや、牡蠣、もみじ饅頭といった有名なものはもちろん、廿日市市にはそれ以外にも様々なグルメがあることがわかっていただけたことでしょう。
旅の目的は人それぞれです。歴史的名所を巡ろうと思っている人もいれば、そこでしかできないレジャーを楽しむために行く人もいるでしょう。そして今回紹介したようなグルメを味わうためにその地に出向くのもまた、旅の楽しみ方の一つです。
ぜひ観光地もグルメも魅力たっぷりな廿日市市を訪れてみてはいかがでしょうか。
なお以下に廿日市市内のお店の一覧が掲載されたページをリンクしていきます。ご当地グルメが味わえる店、気軽に入れる店等、様々なところが掲載されているのであわせて参考にしてみてください。
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