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地元ライターが案内する「廿日市の郷土料理」入門—海と山の恵みを、いま味わう!

ネット情報 2025/10/24 #食べ歩き #もみじ饅頭 #贅沢 #名所 #レストラン

瀬戸内の海と山に囲まれた廿日市。 あなご飯や牡蠣料理、もみじ饅頭など、地元が誇る郷土料理を地元ライターが厳選紹介。 味に込められた文化と温かさを伝えます。

はじめに

こんにちは、広島県廿日市市在住のフリーランスライターです!

瀬戸内の海と山に囲まれた廿日市には、自然の恵みを活かした郷土料理がたくさんあります!
地元で生まれ育った私にとって、その味はどこか懐かしく、家族や季節の思い出と結びついたものばかり。

今回は、そんな「廿日市の郷土料理」を、地元ライターの目線で紹介します。
観光で訪れる方にも、地元の味を再発見したい方にもおすすめの名物ばかりです!

各章の最後には、実際に食べられるお店の情報も掲載します。

それでは、一緒に“おいしい廿日市”をめぐってみましょう!


第1章:あなご飯 — 廿日市を代表する郷土料理

引用:あなごめし うえの

「廿日市の郷土料理といえば?」と聞かれたら、真っ先に浮かぶのがあなご飯です!
宮島口周辺には、香ばしいにおいを漂わせる老舗がずらりと並びます。

特に有名なのが、創業100年以上の老舗 「あなごめし うえの」。
炭火で丁寧に焼かれた穴子の香りと、甘辛いタレをまとったご飯の一体感は、初めて食べた人を必ず虜にします!

このあなご飯の起源は、明治期に宮島口の駅弁として誕生したことにあります。
瀬戸内海の潮の流れが速い海域で育つ穴子は、脂がのっていながらもくどさがなく、身がふっくら。
地元の漁師が獲った新鮮な穴子を炊き込みご飯にしたのが始まりだそうです。

私自身、子どもの頃に家族で宮島へ行くと、必ず「あなごめし うえの」で弁当を買ってフェリーに乗りました。
温かいご飯の上でタレがとろりと染み込んでいく様子を見て、「これが地元の味なんだ」と妙に誇らしく思ったのを覚えています!
大人になった今も、廿日市を離れて旅をしていても、ふとこの香りを思い出す瞬間があります。

観光客が“旅の締めくくり”に食べる一皿でありながら、地元の人にとっては季節の節目に食べる馴染みの味。
日常と特別のちょうど真ん中にある——それが、廿日市の郷土料理「あなご飯」の魅力です!

① 店名:あなごめし うえの
② 住所:広島県廿日市市宮島口1丁目5-11
③ 電話番号:0829-56-0006
④ 営業時間:10:00~19:00(L.O.18:30) ※売り切れ次第終了


第2章:牡蠣料理 — 廿日市の海が育てた冬のごちそう

引用:ヒトサラ

冬の廿日市に訪れると、街のあちこちから潮の香りが漂ってきます。
その香りの正体は、瀬戸内の海で育った牡蠣(かき)
廿日市は広島県内でも有数の牡蠣の産地であり、穏やかな潮の流れが、ふっくらとした身と濃厚な旨味を育てます。
まさに、廿日市の郷土料理を語るうえで欠かせない存在です!

中でも人気を集めているのが、宮島町の名店 「牡蠣屋(かきや)」。
このお店では、焼き牡蠣・牡蠣めし・牡蠣フライなど、さまざまなスタイルで廿日市の郷土料理を楽しむことができます。
観光客が立ち寄る通りに面していて、店頭では大きな殻付き牡蠣が炭火の上でじゅうじゅうと焼かれ、その香ばしい匂いが通り全体を包みます。

寒い日、宮島を散歩したあとに立ち寄り、焼き立ての牡蠣を頬張る瞬間は格別です。
生の魚介類が少し苦手な私でも、炭火でしっかり焼かれた牡蠣だけは別格。
口に入れた瞬間、磯の香りと濃厚な旨味、そしてほんのり甘いタレが広がり「あぁ、これぞ廿日市の冬の郷土料理だ」としみじみ感じます!

家庭では、炊き込みご飯として楽しむ「牡蠣ご飯」も廿日市の定番郷土料理です。
醤油と出汁の香りに包まれながら炊き上げたご飯に、ぷっくりとした牡蠣の旨味が染み込み、一口ごとに幸せが広がります。
子どものころ、母が作ってくれた牡蠣ご飯の香りはいまでも冬の記憶として残っています。

海の恵みと人の手がつくる味。それが、廿日市の郷土料理・牡蠣料理の魅力です。
観光で訪れる方も、ぜひ冬の時期に廿日市を訪れ、この温かいごちそうを味わってみてください。

① 店名:牡蠣屋(かきや)
② 住所:広島県廿日市市宮島町539
③ 電話番号:0829-44-2747
④ 営業時間:10:00〜18:00(L.O.17:30)※季節により変動あり


 

第3章:もみじ饅頭 — 廿日市を象徴する甘い郷土料理


引用:岩惣(いわそう)

「廿日市の郷土料理」と聞くと、海の幸や山の幸を思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、この街を代表する“甘い郷土料理”といえば、やはりもみじ饅頭です!
宮島を訪れた人なら誰もが一度は食べたことがあるこのお菓子も、立派な廿日市の郷土料理のひとつ。
明治時代、宮島の名旅館「岩惣(いわそう)」の茶菓子として誕生し、地元の菓子職人がその形を紅葉に見立てて作ったのが始まりといわれています。

今では餡入りの定番から、クリーム・チョコ・チーズなど現代的なアレンジまでさまざま。
なかでも人気なのが、宮島の老舗 「紅葉堂(もみじどう)」 のもみじ饅頭!
カリッと香ばしい「揚げもみじ」は、揚げたての衣の中にしっとりとした餡が詰まっていて、廿日市の観光客が必ず立ち寄る名物になっています!

私も小さい頃から、母と宮島へ渡るたびに「紅葉堂」で揚げもみじを買って食べるのが楽しみでした。
寒い日には熱々のもみじ饅頭を頬張りながら歩くと、甘さと油の香りが混ざって心まであたたかくなる。
廿日市の冬を感じる瞬間のひとつです!

お土産としても人気の高いもみじ饅頭は、廿日市の郷土料理文化を全国へ広めた存在でもあります!
地元の素材と職人の技が生んだ味は、単なるスイーツではなく、「廿日市の心」を包み込んだ一品。
観光客はもちろん、地元の人にとっても特別な味です。

① 店名:紅葉堂(もみじどう) 本店
② 住所:広島県廿日市市宮島町448-1
③ 電話番号:0829-44-2241
④ 営業時間:9:00〜17:30(季節により変動あり)


第4章:あさりの味噌汁と冬瓜汁 — 廿日市に受け継がれる家庭の郷土料理



引用:PECOMOG

瀬戸内の海がすぐそばにある街、廿日市市。
この土地には、観光名物とは異なる“暮らしの中の郷土料理”があります!
例えば、春に潮干狩りで採れたあさりを使った味噌汁や、旧暦6月17日の行事「管絃祭」に合わせて食卓に上る冬瓜(とうがん)汁。
どれも、素材の持ち味を活かしたシンプルながら深い味わいが魅力です!

あさりの味噌汁は、あさりの旨味が染み出した出汁に、ねぎを散らしてふわりと香る。
その磯の香りが広がる一杯は、まさに“廿日市の郷土料理”の原点とも言えます。
そして、冬瓜汁は夏の終わりに登場。透き通る冬瓜が出汁を吸い込み、やさしい甘さとともに身体に染み入ります!

こうした家庭の味を、街歩きの合間にも楽しめるのが、宮島口駅からほど近くにある定食屋 「みやじま食堂」。
このお店では、穴子めしや牡蠣定食といった名物メニューのほか、季節限定で冬瓜汁やあさり味噌汁を用いた定食も提供されており、観光客にも“廿日市の郷土料理”を身近に感じさせてくれます。

冬瓜汁をいただいたとき、澄んだ出汁ととろりとした冬瓜の食感、そして湯気の向こうに感じる海の気配に、「ああ、これが故郷・廿日市の味だ」と思わず言葉がこぼれました!
観光の際には、名物料理だけでなくこうした“日常の一皿”にもぜひ注目してみてください。

このように、海と山の恵みが出会う廿日市では「郷土料理」という言葉が観光用のキャッチコピー以上の意味を持っています。
食べることでその土地を感じる一皿—それが、廿日市の郷土料理です。

① 店名:みやじま食堂
② 住所:広島県廿日市市地御前1丁目-27-1
③ 電話番号:0829-44-0321
④ 営業時間:11:00〜14:00/17:00〜21:00(定休日:日曜日)


まとめ:廿日市の郷土料理が映す、暮らしと文化

海の幸、山の幸、そして人の温かさ。
廿日市の郷土料理は、どれもこの土地の自然と人々の暮らしが生み出した味です。

あなご飯の香ばしさ、牡蠣料理の濃厚な旨味、もみじ饅頭のやさしい甘さ、そして冬瓜汁やあさりの味噌汁の素朴なぬくもり――。
それぞれが廿日市というまちの個性と歴史を映し出しています。

観光で訪れる人にとっては、新しい発見のある旅の味。
地元の人にとっては、季節を感じる日常の味。
どちらにとっても、廿日市の郷土料理は帰ってきたくなる理由のひとつです。

次にこの街を訪れたら、ぜひお気に入りの一皿を探してみてください。
廿日市の郷土料理が、きっとあなたの記憶に残る特別な味になるはずです。

この記事を書いた人

廿日市太郎

廿日市出身のWEBライター。地域の魅力を発信していきます。

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